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2023/09/04 09:41

米国株週間相場見通し:神経質な値動きか 無料記事

 今週4営業日(本日4日はレーバーデー休場)のNY株式市場は、好悪材料が入り混じる中で揉み合う展開となろう。注目の金融政策スタンスを巡っては、利上げサイクル終了が近いとの観測が強まりながらも、今なお不透明感が残る状況だ。
 楽観的な見方の背景には、8月の雇用統計が必ずしも強い内容でなかったことがある。非農業部門雇用者数が前月比18.7万人とやや上振れたものの、6月と7月のデータが大幅に下方修正されたうえ、平均時給が22年2月以来の低い伸びにとどまり、失業率も3.8%まで上昇した。これを受けて「9月FOMCでは利上げが見送られる」との期待が高まり、11月の利上げ確率も30%程度まで低下している。
 ただ、金融当局は必ずしもハト派に傾いているとは言えない。8月中旬のジャクソンホール会合で、パウエルFRB議長が「政策の方向性はデータ次第」と述べたことは、なお慎重スタンスを崩していないことを裏付けるものだ。目先の相場は、来週発表される8月の非製造業景況指数などをにらみながらの展開となろう(今週はまた、複数のFRB高官による発言を控えている点も注目)。
 外部環境的には、原油価格が再び1バレル=85ドルを突破してきたことも気がかり。インフレ懸念が強まれば、このところ低下していた米10年債利回りが再び上昇に転じる恐れもある。


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