2019/11/11 10:19
週間相場見通し:高値圏で揉み合いか
今週のNY株式市場は、高値更新後の利益確定売りをこなしながら揉み合う展開か。
先週の主要3指数が最高値を更新したのは、◎主要企業の7 9月期決算が総じて良好だったこと、◎米中通商交渉に進展があり、中国側が「両国が段階的な関税撤廃で合意した」と発表したこと などが要因だが、これらの材料は相当程度織り込まれた感がある。主要企業の決算発表はすでに一巡。また米中合意の可能性についても、(米大統領選挙に向けて双方が合意に向けて模索するという流れが期待できるにせよ)、一筋縄でいくものではなく、これまでの期待はひとまず織り込まれたとみて良い。
また、米長期金利の上昇がリスク要因として意識されはじめた点にも注意を要する。リスクオンの流れを受けて先週の米10年債利回りは1.9%台に乗せ、節目の2%が視野に入ってきた。10月のISM非製造業指数が上振れたことに反応した格好だ。
もっとも、消費の底堅さは市場の下支え要因になり得る。今年の年末商戦(11-12月)での小売売上高について全米小売業協会(NRF)は、前年同期比3.8-4.2%増(18年は2.1%増)と予想するなど、過去5年平均の3.7%増を上回るとみられている(またオンライン販売は前年同期比11-14%増に達する見通し)。こうしたなか、目先はウォルマートの決算発表(14日)や10月小売売上高(15日)に期待感が高まりそうだ。
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