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2023/03/15 08:56

米国株大引け概況(詳報): 上昇、金融システム懸念がやや後退 無料記事

 14日のNY株式市場は、金融システム懸念がいったん後退するなかで買われる退開。主要指標のダウ平均が前日比336.26ドル(1.06%)高の3万2155.40ドルと6営業日ぶりに反発し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が239.31ポイント(2.14%)高の1万1428.15ポイントと続伸して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も続伸し、63.53ポイント(1.65%)高の3919.29ポイントで引けている。
 銀行株の反発や2月CPIがほぼ事前予想通りだったことを受け、リバウンドの動きが強まった形。先週末に起こったシリコンバレーバンク(SVB)の破綻などをきっかけに急落していた金融株に目先の戻りを見込んだ買いが入った。午後は利食い売りや「米軍無人偵察機が黒海でロシア戦闘機に撃墜された」との報道で上げ幅を縮めたが、引けにかけて改めて買われた。
 リスク回避で買われていた米国債は反落し、2年債利回りが4.25%(↑0.27ポイント)、10年債利回りが3.69%(↑0.12ポイント)に上昇している。インフレが高水準ながら緩やかな減速を続けるなか、「Fed Watchツール」によると今月23日のFOMCで0.25%利上げが実施される確率は約8割で推移した(利上げ見送りは約2割)。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。大型ハイテク株を含む3セクター(コミュニケーションや情報技術、一般消費財)、前述した金融セクターなどで上げが目立った。ここ数カ月で2度目の大型リストラを発表したSNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が7.25%高と急伸したほか、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が5.03%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が4.78%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.14%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が2.71%高と値を上げている。金融株では、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)とシティグループ(@C/U)がそれぞれ4.58%、5.95%ずつ上昇したほか、ネット証券最大手のチャールズ・シュワブ(@SCHW/U)が9.19%高で引けた。暴落していた地銀株もリバウンドし、ファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)が26.98%上昇している。


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