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2022/10/11 10:19

米経済は今後6〜9カ月で景気後退の恐れ=JPモルガンのダイモンCEO 無料記事

 週明け10日のNYマーケットでは、経済界の重鎮からの先行きに対する慎重なコメントが注目を集めた。CNBCなど複数の米現地メディアによると、金融大手ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)はこの日、「深刻な逆風(インフレ高進、利上げ加速、量的引き締めの未知の影響、ロシア・ウクライナ戦争の継続など)が重なるなか、米国経済と世界経済の両方が来年半ばまでにリセッション(景気後退)に陥る可能性が高い」と警鐘を鳴らしている。「欧州がすでに不況に陥っている」と指摘する一方、米経済については向こう6〜9カ月後に何らかの不況に陥る可能性が高いと予想。「実際には(米経済は)まだ順調」で消費者が金融危機(2008年)よりも良い状態にある可能性が高いものの、足元の逆風について「非常に深刻なこと」と強調した。
 米国がどれほどの不況になるかについてダイモン氏は、「予測が難しい」とコメント。(ロシア・ウクライナの)戦争の動向によって、起こり得る不況が緩やかなケースから非常に困難なケースまであるため、準備するように呼びかけた。米金融政策については「インフレが40年ぶり高水準に跳ね上がった際にあまりに待ち過ぎていた」と批判しつつも、「(引き締めがインフレに)明らかに追い付いている」と指摘。「ここから先はどうであれ、彼(パウエルFRB議長)が経済を十分に減速させ、成功したことを祈ろう。それはありうる」と付け加えた。
 このほか、S&P500指数の先行きに関しては、「現状よりもさらに簡単に20%下がる可能性がある」とコメント。「次の20%の下落は、最初の20%下落よりもはるかに痛みを増すものになるだろう」と警戒した。


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