詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/05/15 08:50

米国株大引け概況(詳報): 下落、景気悪化などの懸念くすぶる 無料記事

 先週末12日のNY株式市場は、大型ハイテク株を中心にやや軟調な展開。主要指標のダウ平均が前日比8.89ドル(0.03%)安の3万3300.62ドルと小幅に5日続落し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が43.77ポイント(0.36%)安の1万2284.74ポイントと反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、6.54ポイント(0.16%)安の4124.08ポイントと小幅に続落している。
 景況感の悪化や債務上限問題を巡る懸念などが引き続き重し。この日発表された5月のミシガン大学消費者マインド指数が57.7(市場予想:約63)と前月の63.5から大幅に悪化したほか、長期のインフレ期待が3.2%(市場予想:約2.9%)と前月の3.0%から予想外に加速した。12日に予定されていた米バイデン大統領と議会指導部との債務上限問題を巡る協議が翌週に延期されるなど、債務上限問題を巡る懸念がくすぶることも景気不安を強めている。インフレ懸念が残るなか、債券は売られ、2年債利回りと10年債利回りはそれぞれ3.99%(↑0.09ポイント)、3.46%(↑0.08)と上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち4業種が下落(8業種は上昇)。なかでも大型ハイテク株が含まれる一般消費財や情報技術などが主要株価指数を押し下げた。EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.71%安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が2.38%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.68%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が0.83%安と弱含んでいる。
 一方、公益や生活必需品などディフェンシブセクターを中心に8業種は小幅な上昇。再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が2.44%高、日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(@PG/U)が1.02%高、飲料大手のコカ・コーラ(@KO/U)が0.39%高と強含んだ。このほか、太陽光発電関連銘柄も高い。エンフェーズ・エナジー(@ENPH/U)が4.20%高、ファースト・ソーラー(@FSLR/U)が26.48%高と急伸した。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース