24日のNY株式市場は、企業業績の動向をにらみながら小動きの展開。主要指標のダウ平均が前日比104.40ドル（0.31％）高の3万3733.96ドルと小幅に3日続伸する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が30.14ポイント（0.27％）安の1万1334.27ポイントと小反落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も弱含み、2.86ポイント（0.07％）安の4016.95ポイントで引けている。
　この日発表された企業決算がまちまちな結果となるなか、個別に決算内容を消化する流れ。年初来でハイテク株を中心にかなり買われてきたこともあり、利益確定売りも上値を重くしたもよう。決算発表銘柄では、ガイダンスが期待外れだった工業用素材・事務用品大手スリーエム(@MMM/U)が6.21％安、業績が下振れた鉄道大手ユニオン・パシフィック(@UNP/U)が3.31％安と売られる一方、売上高がやや下振れた重電大手ゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が1.17％高、ほぼ市場予想通りだった通信大手ベライゾン・コミュニケーション(@VZ/U)が1.99％高と強含んだ。今後は、引け後に発表されるマイクロソフト(@MSFT/U)の決算など、ビッグテック銘柄の動向が注目される見通しだ。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇（5業種が下落）。資本財や公益、生活必需品などのセクターが強含んだ。航空・防衛大手のレイセオン・テクノロジーズ(@RTX/U)が3.35％高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が1.94％高、クリーンエネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が1.49％高、飲料大手のペプシコ(@PEP/U)が0.93％高と値を上げている。
　一方、大型ハイテク株が含まれるコミュニケーション、一般消費財、情報技術などは弱含み。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.01％高と続伸する一方、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が2.09％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.23％安と値を下げた。アルファベットに関しては、傘下グーグルがデジタル広告市場の支配力を巡って反トラスト法に抵触しているとして、米司法省に提訴されたことがマイナス材料だ。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。