詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/02/16 10:00

4Q利益上振れなどでトレードデスク33%高、業界平均を上回る高成長 無料記事

 15日のNY株式市場では、バイサイド(広告枠購入側)特化型アドテク企業のトレードデスク(@TTD/U)が前日比32.81%高の66.30ドルと急騰して取引を終えた。広告市場の減速が懸念されていただけに、同社の足元業績の堅調さがプラス材料視された形だ。
 この日発表された第4四半期(2022年10〜12月)決算は、売上高が前年同期比24.04%増の4億9073万ドルに伸びるなか、純利益が同785.52%増の7118万ドルに膨らむという結果で、売上高がほぼ市場予想(約4億9087万ドル)どおりだったが、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、9.52%減の0.38ドル)が市場予想(約0.33ドル)を上回った。調整後EBITDA(非GAAP)は27.60%増の2億4500万ドルに伸び、同マージンが50%(↑2ポイント)に改善している。
 ジェフ・グリーン最高経営責任者(CEO)はカンファレンスコールで「上場して以降の6年間で、2022年のような業界平均を上回るパフォーマンスを記録したことは無かったと思う。つまり、市場シェアの獲得や我々のプラットフォームが広告主の注目を集め続けていることに非常に自信を持っている」とコメントした。2割超の増収を記録した同社と異なり大規模な競合他社のいくつかは減収を強いられていること、トレードデスクが9四半期連続で顧客維持率95%超を達成したことなども補足している。広告業界で「Cookie」が重要性を失いつつある一方、「Unified ID 2.0」など新たなIDツールが成長しつつあることも指摘した。
 会社側は23年第1四半期(1〜3月)の業績について、売上高を「3億6300万ドル以上」、調整後EBITDA(非GAAP)を「約7800万ドル」と予想した。前者は市場予想(約3億6090万ドル)を上回っている。
 また、株主還元も強化。同社は最大7億ドルの自社株買い計画を取締役会が承認したと発表した。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース