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2023/03/10 11:11

金融株が全面安、SVBファイナンシャルの暴落などで不安連鎖 無料記事

 9日のNY株式市場では、金融銘柄が全面安。バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が前日比6.20%安、JPモルガン・チェース(@JPM/U)が5.41%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が6.18%安、シティグループ(@C/U)が4.10%安、USバンコープ(@USB/U)が7.01%安と軒並み急落して取引を終えた。仮想通貨関連事業に注力していたシルバーゲート・キャピタル(@SI/U)が傘下銀行の清算を発表したこと、顧客企業の資金燃焼ペース加速でシリコンバレー拠点のSVBファイナンシャル(@SIVB/U)が増資計画を発表したことで、急激な金利上昇に伴う景気不安、ローン需要の弱体化など悪影響が警戒された格好だ(シルバーゲートは42.16%安、SVBファイナンシャルは60.41%安)。これまで米金融当局による積極的な利上げが続けられるなか、金融システムに対する波及効果が意識されたほか、利回り曲線の逆イールドが一段と深まっていることも、銀行株に対するセンチメントを悪化させている。
 このほか、小規模銀行にとっては、預金流出やバランスシート悪化なども懸念材料。ファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)が16.51%安、シグニチャー・バンク(@SBNY/U)が12.18%安、ザイオンズ・バンコーポレーション(@ZION/U)が11.40%安と連れ安した。
 なお、「SVBファイナンシャルの経営環境悪化は特殊事例」との指摘もある。オッペンハイマーによると、「金利の上昇が追い風になる多くの銀行と異なり、SVBファイナンシャルは金利動向に脆弱。金利に敏感な商業顧客が多い上、ITブーム時に巨額の預金を米国債など長期証券にとどめたため、金利上昇で打撃を受けた」という。


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