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2023/08/09 08:44

米国株大引け概況(詳報): 反落、中国景気減速や地銀格下げなどが懸念材料 無料記事

 8日のNY株式市場は、景気動向などが改めて警戒されるなかで軟調な展開。主要指標のダウ平均が前日比158.64ドル(0.45%)安の3万5314.49ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が110.08ポイント(0.79%)安の1万3884.32ポイントとそろって反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、19.06ポイント(0.42%)安の4499.38ポイントと反落で引けている。
 世界景気の減速懸念がくすぶる状態。中国当局がこの日発表した7月貿易統計では、輸出が前年同月比14.5%減、輸入が同12.4%減という結果で、市場予想よりも落ち込んだ。また、銀行株の軟調さも相場の重し。格付け会社のムーディーズがM&Tバンク(@MTB/U)など複数の地銀に対する信用格付けを引き下げたこと、一部大手行を格下げの監視対象としたことが警戒された。商業用不動産ローン関連リスクの増大、資金調達コストの上昇などが指摘されている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が軒並み下落。素材や金融、資本財のほか、大型ハイテク株が含まれる一般消費財や情報技術などのセクターも弱含んだ。EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.60%安、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.23%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.66%安、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が1.91%安、物流大手のユナイテッド・パーセル・サービス(@UPS/U)が0.88%安と値を下げている。
 一方、ヘルスケア、エネルギー、公益の3業種は強含み。肥満症薬の需要増に伴う好決算を発表した医薬品大手イーライ・リリー(@LLY/U)が14.87%高と急伸したほか、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が0.49%高、電力大手のデュークエナジー(@DUK/U)が2.75%高と買われた。


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