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2023/04/21 09:00

米国株大引け概況(詳報):下落、企業決算や景気悪化を懸念 無料記事

 20日のNY株式市場は、大型ハイテク株の主導で売られる展開。主要指標のダウ平均とハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合指数はそろって下落し、それぞれ前日比110.39ドル(0.33%)安の3万3786.62ドル、97.67ポイント(0.8%)安の1万2059.56ポイントで取引を終えた(ダウ平均は3日続落、ナスダックは反落)。
 主要企業のさえない決算が重荷。時価総額の大きい電気自動車のテスラ(@TSLA/U)が9.75%安と急落した。2023年1〜3月期決算で営業利益が前年同期を約26%下回るなか、約3年ぶりの最終減益に沈んでいる。米国や中国で実施した値下げが主因だが、会社側が今後もシェアの拡大に注力する方針を示したことで売りが膨らんだ。また、通信キャリア大手のAT&T (@T/U)は10.41%安。1〜3月期売上高が下振れたことや、携帯電話サービスの新規加入者数が前年同期を大幅に下回ったことなどがマイナス材料視されている。
 軟調な米経済指標も逆風。週間の新規失業保険申請件数は24万5000件と、市場予想より5000件多かった。3月の中古住宅販売件数は、年率換算で444万件と市場予想(約450万件)に届いていない。このほか、フィラデルフィア連銀の4月製造業景況感指数はマイナス31.3と、約3年ぶりの低水準を記録している(市場予想はマイナス19.3)。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうち生活必需品セクターを除く10業種が下落。なかでも、テスラの主導で一般消費財セクターの下げがきつい。自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(@GM/U)とフォード・モーター(@F/U)が3.01%、2.86%ずつ売られたほか、スポーツ用品のナイキ(@NKE/U)が0.97%安、オンライン旅行サイトのブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が0.58%安と値を下げている。


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