詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/09/15 10:11

英アームがナスダックに上場、初日は25%高 無料記事

 英半導体設計大手のアーム・ホールディングス(@ARM/U)は14日、ナスダックに米預託証券(ADR)を上場させ、公募価格(51ドル)を24.69%上回る63.59ドルに急騰して取引を終えた。朝方に公募価格を10.00上回る56.10ドルで寄り付いた後、引けにかけて上げ幅を広げている。寄り付き時点での時価総額は約600億ドルに達した。このデビューにより、2年近く止まっていたテック企業のIPOが再開される可能性がある。
 上場したアームの公募価格は51ドル。仮条件「47〜51ドル」の上限に決まっていた。上場目論見書などによると、米国預託株式(ADS、1ADS=普通株1株)を9550万単位売り出すため、約49億ドルを調達した計算。上場後でも親会社のソフトバンクグループ(SBG)がアームの発行済み株式の約9割を握っている。
 アームの株価倍率は非常に高い水準。23年度(22年4月〜23年3月)の業績は、売上高が前年比0.88%減の26億7900万ドル、純利益が同4.55%減の5億2400万ドルに縮小するという結果で、希薄化後EPSが0.51ドルにとどまっていた(=実績PERで約100倍)。
 高性能・低コスト・高エネルギー効率の「Arm CPU」を設計するアームは、世界的な半導体大手などにCPU IPや関連技術をライセンス供与している。CNBCによると、今回の売り出しでアップル(@AAPL/U)、グーグル、サムスン電子、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)、インテル(@INTC/U)、ケイデンス・デザイン・システムズ(@CDNS/U)、シノプシス(@SNPS/U)、台湾積体電路製造(TSMC:@TSM/U)からなる戦略的投資家グループに7億3500万ドルの株式を売却したという。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース