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2023/04/26 08:44

米国株大引け概況(詳報): 下落、銀行懸念や景気懸念が再燃 無料記事

 25日のNY株式市場は、銀行懸念や景気懸念が蒸し返される展開。主要指標のダウ平均が前日比344.57ドル(1.02%)安の3万3530.83ドルと反落し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が238.04ポイント(1.98%)安の1万1799.16ポイントと続落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、65.41ポイント(1.58%)安の4071.63ポイントと反落して引けている。
 この日注目を集めたのは、地銀大手のファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)が49.38%安とほぼ半値に暴落したこと。同行の第1四半期(1〜3月)決算で預金が4割減少したことが報告された上、関係筋情報として「バランスシートの再構築に向けて最大1000億ドルのローン・証券資産の売却を検討している」と報じられたことが嫌気された。他の地銀株も総じて連れ安し、キーコープ(@KEY/U)が5.84%安、フィフス・サード・バンコープ(@FITB/U)が5.17%安と値を下げている。
 企業決算や統計データの下振れで景気懸念もくすぶる状態。物流大手のユナイテッド・パーセル・サービス(以下UPS、@UPS/U)が期待外れの業績を報告したこと、4月の消費者信頼感指数が下振れたことなどが警戒された。相対的に安全とされる債券は買われ、2年債利回りが3.95%(↓0.14ポイント)、10年債利回りが3.40%(↓0.09ポイント)に下げている。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落した。なかでも大型ハイテク株が含まれる情報技術、一般消費財のほか、景気敏感の素材、資本財、エネルギーなどのセクターが売られている。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が2.25%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が2.96%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.43%安、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が2.00%安と値を下げた。ハイテク以外では、前述したUPSが9.99%安、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が4.50%安、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が1.42%安と売られている。
 ただ、引け後のアフターマーケットでは、決算を発表したIT大手が急伸。マイクロソフト(@MSFT/UA)が約8%、アルファベット(@GOOGL/UA)が2%弱の上昇を記録している。


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