19日のNY株式市場では、クルーズ船大手のノルウェージャン・クルーズ・ライン(@NCLH/U)が前日比4.83％安の14.78ドルと大幅続落で取引を終えた。足元で赤字が継続していることが懸念材料だ。同業のカーニバル(@CCL/U)、ロイヤル・カリビアン(@RCL/U)もそれぞれ2.97％安、2.31％安と値を下げている。
　ノルウェージャンはこの日、2022年通期決算の暫定結果を公表し、売上高が「約47億〜50億ドル」に上るとの見通しを示した（21年通期：6億4798万ドル）。段階的な運行再開を進めるなか、コロナ禍前の19年実績（64億6273万ドル）と比べ約73〜77％の売上水準まで回復している形だ。ただ、赤字基調は継続する見通し。EBITDAが22年下期にほぼ損益分岐点に戻ったものの、「22年通期と同第4四半期（10〜12月）、23年第1四半期（1〜3月）は純損失を計上する」との見解を示している。
　保有する現金は過去1年間で減少。22年末時点で現金・現金等価物は約10億ドル、未実行の融資枠は約10億ドルにとどまっている（21年末：それぞれ約17億ドル、約10億ドル）。こうした中、会社側は19日、船舶を担保にした優先債の発行を通じ、5億ドルを調達する計画を発表した。調達した資金で、債務の一部を返済する。


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