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2023/02/03 09:30

幹部リストラ報道でフェデックス6%高、投資判断の引き上げ相次ぐ 無料記事

 2日のNY株式市場では、物流大手のフェデックス(@FDX/U)が前日比6.13%高の214.50ドルと大幅に3日続伸して取引を終えた。新たなリストラ計画を発表したことが好感されている。
 同社は1日、「役員・取締役の規模を10%以上削減する」と発表した。同社のラジ・サブラマニアム最高経営責任者(CEO)は「残念ながら、これは効率的で機敏な組織になるために必要な行動だった」と述べている。
 コロナ禍でEコマースが流行した際に恩恵を受けたが、その後に荷動きの勢いが鈍化するなかでフェデックスもコスト削減を実施中。すでに2023年度(22年6月〜23年5月)に最大37億ドルのコストを削減する方針を固めている。貨物取扱量が減るなか、第2四半期(9〜11月)に減収を強いられた後、貨物航空機の一時的な駐機や陸上輸送部門の一部仕分け拠点の閉鎖などを決めた。コスト削減を進めるほか、今年1月には送料の値上げ(↑6.9%)も実施している。
 ブローカーの間では、着々と進められるコスト削減を好材料と受け止める向きが多い。例えばシティグループは最新リポートで、投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げ、目標株価を190→240ドル(↑26%)に上方修正した。「22年度の失敗の後、コスト削減を進めている兆しがある」と述べたほか、「フェデックス株価とよく相関関係にあるPMIも底に近づいているようにみえる」と分析している。また、BofAセキュリティーズも投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げ、目標株価を204→233ドル(↑14%)に上方修正。コスト削減で利益が増えると見積もり、23年度の業績上振れに自信を示した。


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