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2023/05/29 09:33

4月の個人消費支出(PCE)が0.8%増で上振れ、インフレ指標は伸び加速 無料記事

 米商務省経済分析局(BEA)は26日、4月の個人消費・所得統計(以下、金額は季節調整済み年率換算ベース)を発表し、個人消費支出(PCE)が前月比0.8%増の18兆2677億ドルに拡大したことを明らかにした。増加幅は市場予想(約0.5%増)を上回る。インフレ調整後の実質個人消費支出は0.5%増だった。
 一方、個人所得は0.4%増の22兆6391億ドルに拡大。増加幅は市場予想(0.4%増)に一致した。可処分所得(DPI)は0.4%増、インフレ調整後の実質可処分所得は横ばいとなっている。
 インフレ指標は伸びが加速。PCE物価指数(PCEデフレーター)、変動の大きい食品・エネルギー品目を除いたコア物価指数(PCEコアデフレーター)が前月比でともに0.4%ずつ上昇した(市場予想はそれぞれ↑約0.3%、↑約0.3%)。前年同月比ではそれぞれ4.4%、4.7%ずつ上昇し(市場予想はそれぞれ約4.3%、約4.6%)、3月(それぞれ4.2%、4.6%)から加速した。
 個人消費は米国経済活動の約3分の2を占める重要指標。米連邦準備理事会(FRB)はコア物価指数をインフレ指標として重要視し、2%上昇を目標に掲げている。
 「FedWatchツール」によると、次回FOMC(6月13-14日)で0.25%利上げされる確率は4月PCEの発表後に6割余りまで上昇(1週間前までは2割弱だった)。米連邦準備理事会(FRB)がしばらく利上げを一時停止し、様子をみる時期が近づいたとみられているものの、政策当局者がやるべき仕事が残っている可能性があることを示唆した。次回FOMCまで、市場ではインフレ関連統計(6月2日の5月雇用統計、6月13日の消費者物価指数)の動向に注目が集まっている。


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