11日のNY株式市場は、強弱材料が入り混じる展開。主要指標のダウ平均は前日比221.82ドル（0.66％）安の3万3309.51ドルと4日続落したが、ナスダック総合指数は22.07ポイント（0.18％）高の1万2328.51ポイントと続伸して取引を終えた。
　この日は、米地銀の経営不安が再燃するなかで投資家のリスク回避姿勢が強まった。パックウエスト・バンコープ(@PACW/U)は同日、前週に預金が約10％減少したことを明らかにした。経営の先行きが危ぶまれている同銀行を巡っては、身売りも選択肢の一つに含まれていると報じられた経緯がある。同行の株価が22.70％安と急落したことを受け、同業のコメリカ(@CMA/U)が6.76％安、ザイオンズ・バンコープ(@ZION/U)が4.50％安、キーコープ(@KEY/U)が2.47％安と売りが波及した。
　ダウ平均については、ウォルト・ディズニー(@DIS/U)が8.73％安と急落したことも重荷。前日引け後に発表された2023年1 3月期決算で、動画配信サービス「Disney+」の有料会員数が前四半期から減少したことが嫌気されている。
　米経済指標では、週間の新規失業保険申請件数が26万4000件と2021年10月以来の高水準に増えたほか、4月の生産者物価指数(PPI)の伸び率が0.2％と、市場予想(約0.3％)を下回る伸びにとどまった。
　一方、大型ハイテク株の一角は高い。前日に生成人工知能(AI)を搭載した検索機能のアップデートなどを発表したアルファベット(@GOOGL/U)が4.31％高と急伸した。また、電気自動車のテスラ(@TSLA/U)が2.10％高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.81％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.16％高と買われている。


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