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2023/08/31 08:51

米国株大引け概況(詳報): 4日続伸、経済指標の下振れで利上げ観測が後退 無料記事

 30日のNY株式市場は、追加引き締め観測が薄れるなかで引き続き強含む展開。主要指標のダウ平均が前日比37.57ドル(0.11%)高の3万4890.24ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が75.55ポイント(0.54%)高の1万4019.31ポイントとそろって4日続伸で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、17.24ポイント(0.38%)高の4514.87ポイントと4日続伸で引けている。
 2日連続で弱い経済指標が発表されたことを受け、追加利上げ観測が後退しつつある格好。この日発表された8月のADP雇用統計は前月比17万7000人増とここ5カ月で最低の水準にとどまり、市場予想(約19万5000人増)を下回った。また、第2四半期のGDP成長率が改定値で2.1%増(速報値:2.4%増)に下方修正されている。前日に7月の雇用動態調査(JOLTS)や8月の消費者信頼感指数で弱い結果が発表されていたこともあり、景気減速の懸念が強まった。米国債が買われる場面もあったが、結局2年債利回りが4.89%(変わらず)、10年債利回りが4.11%(↓0.01ポイント)とほぼ横ばいで終えた。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇(ヘルスケア、公益の2業種が下落)。情報技術やコミュニケーションなどのハイテク株、エネルギーや資本財などの景気敏感株が強含んだが、上げ幅が軒並み1%未満にとどまった。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.92%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が0.98%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.06%高、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が0.97%高、農機大手のディア(@DE/U)が2.27%高と値を上げている。アップルについては、前日に続き、新製品発表イベントの開催日が「9月12日」に決まったことで期待感が強まっている形だ。


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