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2023/04/13 08:51

米国株大引け概況(詳報):下落、FOMC議事要旨受け 無料記事

 12日のNY株式市場は、米景気の後退懸念で売られる展開。主要指標のダウ平均とハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合指数はそろって下落し、それぞれ前日比38.29ドル(0.11%)安の3万3646.50ドル、102.54ポイント(0.85%)安の1万1929.34ポイントで取引を終えた(ダウは5日ぶり反落、ナスダックは3日続落)。
 米消費者物価指数(CPI)が下振れたことで朝方は買われていたが、金融不安の経済への悪影響が改めて意識される中で主要3指数はマイナス圏に沈んだ。3月CPIは前年同月比5.0%上昇したものの、市場予想(約5.1%上昇)を下回ったほか、9カ月連続で前月から鈍化した。ただ、食品とエネルギーを除いたコア指数は5.6%上昇と、前月(5.5%上昇)から小幅に伸びている。
 午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の3月分議事要旨では、米国で今年後半から緩やかなリセッションが始まるとの見方が示された。3月に米銀2行が経営破綻したことによる米経済への影響を考慮したもので、「景気後退からの回復には2年かかる」と認識している。また、「(米銀2行の経営破綻を受け)政策金利の誘導目標レンジの判断を下方修正した、と多くの会合参加者が指摘した」と記されていた。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうち、資本財やエネルギーなどを除く8業種が下落。なかでも、一般消費財セクターの下げが目立つ。電気自動車のテスラ(@TSLA/U)が3.35%安、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.09%安、ホームセンター大手のホーム・デポ(@HD/U)が1.13%安、オンライン旅行サイト大手のブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が0.75%安と売られた。
 他の個別動向では、航空大手のアメリカン・エアラインズ(@AAL/U)が9.22%安と急落。2023年第1四半期暫定決算で、EPSが市場予想を下回ったことなどが嫌気されている。


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