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2023/03/14 08:51

米国株大引け概況(詳報): ダウ5日続落、ナスダックは反発 無料記事

 週明け13日のNY株式市場は、金融システム不安がくすぶるなかで売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前日比90.50ドル(0.28%)安の3万1819.14ドルと5日続落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が49.95ポイント(0.45%)高の1万1188.84ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、5.83ポイント(0.15%)安の3855.76ポイントと小幅ながら3日続落。小型株を代表するラッセル2000指数は、28.40ポイント(1.60%)安の1744.30ポイントで引けている。
 先週末にシリコンバレーバンク(SVB)、シグニチャー・バンク(@SBNY/U)が立て続けに破綻し、当局の管理下に置かれた後、預金の全額保護や金融機関向けの支援策が打ち出された。金融システムを安定化させる効果が期待されたものの、米株市場では地銀銘柄を中心とした売りが止まらない状態。銀行大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が5.81%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が7.13%安と売られたほか、地銀大手のファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)が61.83%安、コメリカ(@CMA/U)が27.67%安と急落している。リスク回避で米国債が買われ、2年債利回りが3.98%(↓0.61ポイント)、10年債利回りが3.57%(↓0.13ポイント)に低下した。
 ただ、金融システムの不安定化が警戒されるなか、「金融政策スタンスがハト派に傾く」との論調が出てきたのはプラス材料。「3月のFOMC会合で利上げが見送られる」との予想が出ていることが相場の支援材料となった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち4業種が下落。上述したように金融(↓4%弱)が大きく下げたほか、景気敏感セクターのエネルギー、素材、資本財が売られた。一方、ディフェンシブな公益やヘルスケア、大型ハイテク株が含まれる情報技術やコミュニケーションなど7業種は上昇。強固なバランスシートを持つIT機器大手のアップル(@AAPL/U)とマイクロソフト(@MSFT/U)がそれぞれ1.33%、2.14%ずつ上昇したほか、医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)やジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)などが値を上げた。


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