8日のNY株式市場は、大型ハイテク株主導で買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比168.59ドル（0.50％）高の3万3833.61ドルと3日続伸したほか、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が133.63ポイント（1.02％）高の1万3238.52ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、26.41ポイント（0.62％）高の4293.93ポイントと反発している。
　来週のインフレ統計や連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて見方が交錯しているが、この日は金融引き締め長期化への懸念が一段と後退。朝方発表された週間の新規失業保険件数が26万1000件に増え、市場予想（約23万5000件）を上回った。依然として低い水準だが「堅調だった雇用が陰り始めた可能性がある」と受け止められるなか、米国債が買われ、2年債利回りが4.51％（↓0.05ポイント）、10年債利回りが3.72％（↓0.08ポイント）と下がっている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が上昇。大型ハイテク株が含まれる一般消費財、情報技術などのセクターで上げが目立った。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.55％高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が2.76％高、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.49％高と買われたほか、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.58％高と10日続伸を記録している。アマゾンに関しては、ウェルズ・ファーゴ証券が強気のレポートを出したことが支援材料となった。
　一方、景気動向に敏感なエネルギーや素材など4業種は弱含み。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が0.31％安、化学大手のダウ(@DOW/U)が2.02％安、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が0.85％安で引けている。


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