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2023/06/15 10:11

ユナイテッドヘルス6%安、レックスCFOがコスト増に警鐘 無料記事

 14日のNY株式市場では、医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)が前日比6.40%安の459.86ドルと急落して取引を終えた。経営幹部がコスト増について警鐘を鳴らしたことが悪材料。医療保険を手掛ける同業他社も連れ安し、ヒューマナ(@HUM/U)が11.24%安、センティーン(@CNC/U)が6.94%安、エレヴァンス・ヘルス(旧アンセム、@ELV/U)が6.89%安、医療保険大手エトナを擁すCVSヘルス(@CVS/U)が7.76%安と売り込まれている。
 ユナイテッドヘルスのジョン・レックス最高財務責任者(CFO)はこの日、ゴールドマン・サックス主催の投資家向けカンファレンスで、「選択的手術を受ける高齢者の数が増えているため、コストが増加する可能性がある」と警戒感を示した。特に「メディケア」患者の手術(特に膝や股関節の手術)の需要が増加しているという。同傾向によって、ユナイテッドヘルスの「医療費比率(medical care cost ratio:MCR率)」が第2四半期に通期ガイダンスのレンジ上限に近づく恐れがあるという。医療費比率とは、保険会社が受け取った保険料のうち、医療費用に充てた割合を示している。
 オッペンハイマーのアナリスト等は最新リポートで「このコメントは、(医療保険)業界全体に影響を与える可能性が高い」と分析した。コロナ禍の際には、股関節や膝関節の置換手術など不急手術が延期されたため、(手術分の医療費を払わずに済む)医療保険会社にとって追い風になっていた。


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