詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/05/04 09:19

FRBが0.25%利上げ、「追加の政策強化が適切」との文言は削除 無料記事

 米連邦準備理事会(FRB)は3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り0.25%の利上げを全会一致で決定した。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を従来の「4.75〜5.00%」から「5.00〜5.25%」に引き上げている。2007年8月以来の高水準。インフレ抑制に向けて2022年3月以降で10回目、累計「5%」の利上げを行った格好だ。
 今回の会合では、引き締めサイクルが終わりに近づいていることを示唆。声明文から「委員会は幾らかの追加の政策強化が適切であると予想している」との文言を消去した。その代わりに「インフレ率を徐々に2%へ戻すために追加の政策強化が適切であると決定する際には、金融引き締めの累積効果、金融政策が経済活動・インフレに影響与えるタイミングの遅れ、経済・金融の変化を考慮に入れる」と記載している。
 パウエルFRB議長は発表後の記者会見で、「今日は利上げ停止の決定を下さなかった」と述べつつも、発表文書で将来の政策に関する文言を変更した点について「意味のあるもの(meaningful)」と説明した。ただ、「昨年半ば以降、インフレはいくらか緩和したが、それでも引き続き高水準にあり、2%に戻すプロセスにはまだ長い道のりがある」とインフレとの戦いがまだ終わっていないと改めて強調。「委員会メンバーは、インフレがそれほど急速に低下しないという見解を持っている」と述べたほか、「しばらく時間がかかるだろう。その世界で、予測が概ね正しければ、利下げは適切でなく、我々は利下げしないだろう」と述べた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース