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2022/12/07 09:22

インフレが米経済を不況に追い込む恐れ=JPモルガンのダイモンCEO 無料記事

 7日のNYマーケットでは、経済界の重鎮から来年の景気後退(リセッション)を警戒する慎重なコメントがあったことが注目を集めた。金融グループ大手ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は6日、CNBCの番組「Squawk Box」のインタビューで「インフレが経済を不況に追い込む」と改めて言及。インフレとそれが消費者に与える影響について、「景気の先行きを狂わせ、人々が心配しているマイルドかハードなリセッションを引き起こす可能性が十分にある」との見解を示している。
 現時点では消費者と企業が良好な状態だが、それが長く続かないかもしれないと指摘。米政府のコロナ対策によって1兆5000億ドルほどの余剰貯蓄が消費者に生まれ、21年より1割多い支出につながったものの、「インフレは全てを削っており、その1兆5000億ドルも来年半ばには尽きるだろう」と分析した。
 ただ、景気見通しは暗いものの、「米銀行業界は債務不履行の増加サイクルに耐えることができる」とも強調。2008年の金融危機後に新たな資本要件が課せられたこともあり、「米銀行システムは様々な点で信じられないほど健全だ」と述べた。
 ダイモン氏は今年に入り、何度も景気動向に関する懸念を表明している(1月、6月、10月など)。6月に「(経済にとっての)“ハリケーン”が近づいている」と述べたほか、10月には「米国経済と世界経済の両方が来年半ばまでにリセッションに陥る可能性が高い」と警鐘を鳴らしていた。


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