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2022/12/14 08:52

米国株大引け概況(詳報): CPIの下振れで続伸、FOMC控え上げ幅は縮小 無料記事

 13日のNY株式市場は、インフレ指標の減速を受けて買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比103.60ドル(0.30%)高の3万4108.64ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が113.07ポイント(1.01%)高の1万1256.81ポイントとそろって続伸して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も29.09ポイント(0.73%)高の4019.65ポイントと続伸し、4000ポイント台を回復している。
 寄り付きはインフレ指標の鈍化でリスクオンの状態(朝方にダウは2.07%高、ナスダックは3.83%、S&P500は2.76%高まで上昇)。11月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%上昇(市場予想:↑約0.3%)、前年同月比7.1%上昇(市場予想:↑約7.3%)という結果で、ともに10月の水準(それぞれ↑0.4%、↑7.7%)から大きく減速した。10月に続く下振れで、インフレが最悪期を過ぎたことを示唆する内容。コア指標もともに下振れ、米金融当局の利上げ減速や最終的な金利水準の引き下げが期待されている。
 ただ、14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、その後はいったん利益確定売りが優勢となり、主要指数が上げ幅を縮小した。急低下していた金利もやや戻し、2年債利回りが4.22%(↓0.16ポイント)、10年債利回りが3.50%(↓0.11ポイント)となっている(一時はそれぞれ4.13%、3.41%まで低下)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み上昇(生活必需品のみ下落)。大型ハイテク株を含むコミュニケーションや情報技術のほか、エネルギー、素材など景気敏感セクターが1%超の上昇を記録した。大型ハイテク株では、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が2.49%高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が4.74%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.75%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.06%高と値を上げている。景気敏感株では、石油大手のシェブロン(@CVX/U)が2.23%上昇したほか、油田サービス大手のハリバートン(@HAL/U)が7.87%高と買われた。
 他の個別動向では、バイオ新興企業のモデルナ(@MRNA/U)が19.63%高と急騰。メルク(@MRK/U)と共同開発するmRNA技術を使ったがんワクチンの中期治験で良好な結果が出たことが刺激材料となった。


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