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2023/08/16 08:54

米国株大引け概況(詳報): 反落、幅広い銘柄が軟調 無料記事

 15日のNY株式市場は、薄商いのなかで幅広い銘柄が軟調な展開。主要指標のダウ平均が前日比361.24ドル(1.02%)安の3万4946.39ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が157.28ポイント(1.14%)安の1万3631.05ポイントとそろって反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も51.86ポイント(1.16%)安の4437.86ポイントと反落し、今年3月以来初めて50日移動平均線(4447ポイント)を下回っている。
 世界経済の成長鈍化懸念が逆風。この日発表された中国の一連の経済統計(7月の鉱工業生産、小売売上高など)が軒並み下振れ、予想外の利下げを明らかにしたことで、中国経済の先行きに対する懸念が広がった。一方、米国の経済統計は、8月のNY連銀製造業景気指数が大幅に悪化する一方、7月小売売上高が大きく上振れるというまちまちな結果。米経済が意外に持ちこたえるなか、金融引き締めの長期化観測もくすぶっている。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでも景気動向に敏感なエネルギー、素材などのセクターで売りが目立った。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ3.36%、2.92%ずつ下落したほか、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が3.30%安、化学大手のダウ(@DOW/U)が3.34%安と値を下げている。
 格付け会社フィッチが「米大手行の格付けの引き下げを余儀なくされる可能性がある」と警告したことを受け、金融セクターも安い。JPモルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ2.55%、3.20%ずつ値を下げている。また、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が中小銀行への大幅な資本規制強化を唱えたことで、地銀銘柄も軒並み売り込まれた。
 大手テック株も軟調。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が2.84%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.06%安、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.18%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.12%安と弱含んだ。


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