米株市場関係者の一部では、「短期的に株価が回復する」との楽観的な見方が浮上している。17日付CNBCなど複数現地メディアによると、今年の下げ相場を予想したモルガン・スタンレーのチーフ米国株ストラテジスト兼最高投資責任者(CIO)、マイク・ウィルソン氏は最新リポートで、「インフレ高進派にとってのブルトラップ」を指摘。先週にインフレ加速を示す9月CPIが発表されたものの、「(CPIは）最も遅行指標な経済統計の一部であり、将来についてほとんど何も教えてくれない」と主張した。「私たちの見解では、インフレはすでにピークに達し、比較する前年同期データが高いため、来年に急低下する可能性がある」と述べ、「企業業績が落ち込むか、本格的なリセッションが到来するまで（金利低下が）株価を下支えする可能性がある」との見方を示している。
　ウィルソン氏はその上で、「短期的にファンダメンタルズよりテクニカル面が重要」と主張。「S&P500指数が短期的に200日移動平均線（現在は約4155ポイント）までテクニカルリバウンドする可能性がある」との見解を示した。一方、収益動向には警戒し、「収益予想が2割以上の減少を強いられた場合によくあるように、最終的には株価が崩れる」と想定。最終的なS&P500の底値が「3000〜3200ポイント」になる可能性についても言及した。


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