11日のNY株式市場は、ハイテク株主導で買いが続く展開。主要指標のダウ平均が前日比87.13ドル（0.25％）高の3万4663.72ドルと3日続伸し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が156.36ポイント（1.14％）高の1万3917.89ポイントと続伸して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、29.97ポイント（0.67％）高の4487.46ポイントと続伸。50日移動平均線（4480ポイント）の水準を上回って引けている。
　軟調だった先週から一転、今週は上昇して始まった形。週末10日にウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が「9月に利上げを停止した米金融当局は、その後の追加利上げが必要かどうかを慎重に検討する可能性が高い」「9月19〜20日の会合では政策金利を据え置くことで大筋合意しているもよう」と報じたことが追い風となった。金利は高止まりしているが（2年債利回りは横ばいの4.99％、10年債利回りは0.03ポイント上昇の4.29％で推移）、ハイテク株の上昇を阻まなかった。この日発表された8月のNY連銀消費者期待調査では、1年先の期待インフレ率が3.6％（前月：3.5％）にやや上昇する一方、家計収入の増加期待が鈍化したほか、失業可能性が上昇している。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が軒並み上昇（資本財、エネルギーのみ逆行安）。特に大型ハイテク株を含む一般消費財、コミュニケーションの上げが目立った。モルガン・スタンレーの格上げで電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が10.09％高と急騰したほか、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.52％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が3.25％高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.10％高と値を上げている。また、12日に新製品発売イベントを控えたIT機器大手アップル(@AAPL/U)も0.66％高と強含んだ。


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