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2020/12/01 08:41

大引け概況(詳報): 反落、バリュー株・景気敏感株に売り 無料記事

 週明け11月30日のNY株式市場は、バリュー株・景気敏感株を中心に売られる展開。主要指標のダウ平均が前営業日比271.73ドル(0.91%)安の29638.64ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が7.11ポイント(0.06%)安の12198.74ポイントとそろって反落して取引を終えた。
 「経済と企業業績が来年にかけて改善する」との見方が広がるなか、11月にかけてバリュー株や景気敏感株を買う動きが進んだが、この日はこれらの銘柄が軟調だった。短期的にはコロナ禍が再拡大していること、財政刺激策がすぐに成立しないことが改めて警戒され、過度な楽観が後退している。
 バイオ医薬ベンチャーのモデルナ(@MRNA/U)がこの日、開発中の新型コロナウイルスワクチンに関し、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請すると発表したものの、相場全体の支援材料と受け止められなかった。過去3週間かけて複数のワクチンに関するポジティブニュースが報じられていたため、「市場に織り込まれた」とみられたようだ(モデルナ自体は20.24%高と3日続伸)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、エネルギーや金融、資本財など9業種が下落した。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が5.13%安、コノコフィリップス(@COP/U)が7.53%安、油田サービス大手のハリバートン(@HAL/U)が5.52%安と急落したほか、銀行大手のウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が3.90%安、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.75%安と値を下げた。
 コロナ禍が逆風になる銘柄群も安い。クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が7.41%安、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が5.67%安、百貨店大手のメイシーズ(@M/U)が5.90%安、旅行口コミサイト大手のトリップアドバイザー(@TRIP/U)が5.19%安と売られた。
 一方、情報技術とヘルスケアの2業種は上昇。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が2.11%高、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が6.27%高、医薬品大手のファイザー(@PFE/U)が2.90%高と値を上げた。「巣ごもり銘柄」も買われ、在宅フィットネス企業のペロトン・インタラクティブ(@PTON/U)が6.76%高、動画ストリーミング端末大手のロク(@ROKU/U)が6.62%高、ECサイト構築支援サービスを手掛けるショッピファイ(@SHOP/U)が5.41%高で引けている。



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