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2023/03/24 09:45

ブロックが15%安、空売り調査会社のネガティブリポートを嫌気 無料記事

 23日のNY株式市場では、モバイル決済大手のブロック(@SQ/U、旧スクエア)が前日比14.82%安の61.88ドルと急落して取引を終えた。空売り調査会社が発表したネガティブ報告書が嫌気されている。
 米国の空売り専門調査会社「ヒンデンブルグ・リサーチ」は同日付のリポートで、ブロック株を空売りしていると表明し、その理由として同社の主力アプリ「Cash App」が犯罪を助長し、コンプライアンス管理が欠けている点を主張した。
 同リポートでは、ブロックの社内コンプライアンスの状態を「ワイルド・ウェスト(西部開拓時代)」のようだと表現。過去2年にわたって調査した結果、ブロックが「銀行口座を持っていない人々」にサービス提供することで成長してきたが、これらユーザーの一部が「犯罪または違法行為に関与していた」と主張している。「プラットフォーム上で犯罪行為や詐欺がまん延しているという社内の懸念が抑えられ、ユーザーの懸念が無視された」と主張する複数の元従業員と話をしたという。
 元従業員によると、調査した「Cash App」アカウントの40〜75%が偽物。詐欺に関与したか、1人の個人に紐づけられた別アカウントで溢れているという。「コロナ禍のロックダウン(都市封鎖)で政府から補助金が配られた際、反マネーロンダリング(AML)と顧客本人確認(KYC)の規則を戦略的に無視することでユーザー数を急速に伸ばした」と主張している。
 ブロック側は23日午後、同リポートを非難する声明を発表。「SECと協力し、ヒンデンブルグ・リサーチが本日発表した当社Cash App事業に関する不正確で誤解を招くリポートについて、法的措置を検討する予定だ」とコメントした。「当社は定期的に情報開示を行う高度に規制された上場企業だ。製品、財務報告書、コンプライアンス、管理に自信を持っている」と説明している。


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