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2023/06/12 09:45

米国株週間相場見通し:下値の堅い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、重要経済指標(5月CPIなど)や米連邦公開市場委員会(FOMC)をにらみながら様子見ムードが強まる可能性があるものの、過度な金融引き締め懸念が薄らぐ中で全体としては底堅く推移しそうだ。
 注目のFOMC(13 14日)については、現時点で6月の利上げが見送られるとの見方が支配的。7月の利上げ再開観測があるとはいえ、そこで打ち止めになるとみられているほか、年末利下げの期待も強まる状態だ。
 金融引き締めの長期化観測が後退する背景には、景気回復ペースの鈍化を示すデータが相次いでいることもある。S&Pグローバルの5月PMIや同月の非製造業景況指数が下振れたほか、失業保険申請件数が予想を上回るなど、足元の指標は軒並み弱い内容だ。ただ、景気の底割れを警戒するほどの水準でないのも事実。「ほどほどに弱い中で金融引き締めの懸念が薄らぐ」というマーケットにとって悪くない環境といえる。
 もっとも、不安要因がないわけではない。リセッション観測が払しょくされたわけではないうえ、高い水準のインフレが継続している点も気がかりだ(インフレ抑止に向けて、先週はカナダとオーストラリアが予想外の利上げを実施した)。


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