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2023/01/06 09:26

ベッドバス&ビヨンドが30%安、現金不足で破産の可能性に言及 無料記事

 5日のNY株式市場では、家庭用品チェーン大手のベッドバス&ビヨンド(@BBBY/U)が前営業日比29.88%安の1.69ドルと急落して取引を終えた。会社側が現金不足で破産の可能性に言及したことが嫌気されている。時価総額は1億5000万ドル弱に縮小した。
 同社はこの日、第3四半期(2022年9〜11月)の暫定決算を発表した上で、「継続企業として継続する能力(going concern)についてかなりの疑いがある」と警告を発した。継続的な損失やマイナスの営業キャッシュフロー、流動性の予測に基づいた判断で、今後も現金不足の影響を抑える方法を模索していく方針。破産申請の可能性に言及したほか、◆債務の再編・借り換え、◆起債や増資、◆事業活動などの縮小・遅延、◆資産の売却――など財務方面の選択肢を検討していると述べた。
 第3四半期の暫定決算は、売上高が前年同期比で約33%減の約12億5900万ドルに縮小し、純損失が約3億8580万ドルに拡大するという結果(前年同期は2億7640万ドルの純損失)。販管費を約16%減の約5億8360万ドルに低減させたが、約1億ドルの減損費用を計上することで最終赤字が拡大する見通しという。
 スー・ゴーブ最高経営責任者(CEO)は「在庫の制約で業績に悪影響が及んだ」とコメント。与信の限度枠が引き下げられたため、顧客が期待する商品の在庫水準が低下し、店舗やウェブサイトの集客が減っていると説明している。
 同社の経営は、昨年から前途多難の状態。2年以上前から事業のテコ入れを行っていたマーク・トリットン前CEOは22年6月末に解任された。暫定CEOに就いたゴーブ氏は結局、CEOを引き継ぎ、8月下旬に再建計画(赤字体質脱却に向けた人員削減と店舗閉鎖)を発表している。9月初には、グスタボ・アルナル最高財務責任者(CFO)が自殺した(同社は現在も後任のCFOを探している)。


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