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2022/12/06 08:43

米国株大引け概況(詳報): 下落、利上げ継続懸念が再燃 無料記事

 週明け5日のNY株式市場は、金融引き締めの長期化懸念が蒸し返されるなかで全面安の展開。主要指標のダウ平均が前営業日比482.78ドル(1.40%)安の3万3947.10ドルと反落し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が221.56ポイント(1.93%)安の1万1239.94ポイントと続落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も72.86ポイント(1.79%)安の3998.84ポイントと下落し、200日移動平均線(4044ポイント)を下回っている。
 主要経済指標の上振れで、金利が上昇したことが逆風。先週末の11月雇用統計が上振れたことに続き、この日発表された11月のISM非製造業景況指数が56.5と市場予想(約53.5)を上回った。「積極的な利上げ姿勢が転換する」との期待でこれまで上がってきただけに、予想以上に強い経済指標を受け、市場参加者の間では「先週のパウエル議長の講演に対し、過剰に楽観的な反応をした恐れがある」との見方が出ている。米国債が売られ、2年債利回りが4.39%(↑0.12ポイント)、10年債利回りが3.57%(↑0.08ポイント)に上昇。利上げ継続で米景気が一段と冷え込むとの懸念で、原油先物も4%弱の下落を強いられた。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでも景気懸念で一般消費財、エネルギー、金融、素材などの下げが目立った。上海工場での減産計画が伝えられた電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が6.37%急落したほか、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.31%安、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が2.74%安、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が4.46%安と値を下げている。
 金利上昇でグロース株も安い。後払い決済のアファーム(@AFRM/U)が11.08%安、データ特化したクラウドサービス企業のスノーフレーク(@SNOW/U)が9.42%安、クラウド型電子署名サービスのドキュサイン(@DOCU/U)が8.93%安と急落した。顧客管理ソフト大手のセールスフォース(@CRM/U)は7.35%安。共同CEOが先日辞めたことに続き、昨年買収したスラックの創業者兼CEOの退社報道が嫌気された。


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