詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/03/17 09:10

米大手11行がファースト・リパブリックを支援、預金300億ドルを提供 無料記事

 先週末にシリコンバレーバンク(SVB)、シグニチャー・バンク(@SBNY/U)が立て続けに破綻し、当局の管理下に置かれた後、預金流出に悩まされていた地銀大手ファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)について、米国の大手金融機関グループが支援策を講じた。計11行が合計300億ドルの無保険預金をファースト・リパブリックに預け入れることを明らかにしている。
 大手行のプレスリリースによると、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)、シティグループ(@C/U)、JPモルガン・チェース(@JPM/U)、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)の4行が50億ドルずつ(計200億ドル)、ゴールドマン・サックス(@GS/U)とモルガン・スタンレー(@MS/U)が25億ドルずつ(計50億ドル)、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(@BK/U)、PNCバンク、ステート・ストリート(@STT/U)、トゥルイスト・バンク、USバンクが10億ドルずつ(計50億ドル)を拠出する。同グループは「米最大の銀行によるこの動きは、ファースト・リパブリックとあらゆる規模の銀行に対する信頼を反映している」と述べた上で、「地域銀行、中小規模銀行は、金融システムの健全性と機能にとって重要だ」と強調した。
 イエレン財務長官やパウエルFRB議長など当局側は同日、共同声明で「大手行グループによる支援の表明は大歓迎であり、銀行システムの回復力を示すものだ」とコメントした。
 ファースト・リパブリック側も同日、感謝の意を示す声明を発表。上記300億ドルをまず120日間預かることを明らかにしている。また、15日時点で約340億ドルの現金を保有しているほか、10〜15日に米連邦準備制度から200億〜1090億ドルをオーバーナイト金利4.75%で借りていること、9日以降に連邦住宅貸付銀行(FHLB)から約100億ドルを金利5.09%で短期的に借りたことも説明した。その上で「日々の預金流出ペースは現在、大幅に減速している」と強調している。
 ファースト・リパブリック株は16日、前日比9.98%高の34.27ドルと反発して取引を終えた。直近6営業日で計70%下落している(3月8日終値:115.00ドル)。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース