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2023/02/07 09:31

ニューモント5%安、大型M&Aの提案で希薄化を警戒 無料記事

 週明け6日のNY株式市場では、産金最大手のニューモント(@NEM/U)が前日比4.51%安の47.60ドルと急落し、3日続落で取引を終えた。豪同業に株式交換による買収を提案したものの、新株発行に伴う希薄化が警戒されている。
 ニューモントは5日、豪同業のニュークレスト・マイニングに対する発行済み株式全てを買収するという提案を提出したことを認めた。同合併提案によると、買収額は約170億米ドル相当。ニュークレスト1株につき、ニューモント0.38株と交換する。
 ニューモントの3日終値(49.85米ドル)を基に計算すると、ニュークレスト1株を約19米ドル(27豪ドル超)と算定。ニュークレスト株の3日終値(22.45豪ドル)に2割ほどプレミアムを上乗せした格好だ。仮に合併した場合、新会社の出資構成は、ニュークレスト株主が30%、ニューモント株主が70%となる。ニュークレスト側は「取締役会が財務および法務アドバイザーとともに提案の内容を検討している」とコメントした。なお、消息筋情報によると、ニューモント側はオファーの価格をわずかに引き上げる準備があるもようだ。
 英フィナンシャル・タイムズによると、今回の提案は、産金業界再編の動きの一つ。世界2位の産金大手、バリック・ゴールド(@GOLD/U)が18年に英ランドゴールド・リソーシズに買収を提案したこと(買収完了は19年初)に続くものという。
 豪メルボルンを拠点とするニュークレストは、1960年代にニューモントのオーストラリア部門として設立された。豪資源大手のBHP(@BHP/U)に合併された後、1990年にスピンアウトされて現在の形になったという。


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