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2022/12/23 09:21

テスラさらに9%安、値下げで需要減速懸念が強まる 無料記事

 22日のNY株式市場では、米電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が前日比8.88%安の125.35ドルと急落し、5日続落で取引を終えた。需要減速懸念などが強まるなか、売りが加速している状況だ。
 テスラはこの日、米国で一部車種について年内の納車を条件に7500ドルの値引きを提供すると発表した。対象は、廉価版セダン「モデル3」と廉価版SUV「モデルY」。インセンティブを従来の2倍にし、販売を支援している格好だ。また、12月納車車両については、スーパーチャージャーで1万マイル(1万6093km)分の無料充電を提供することも始めている。
 市場では、値下げが需要減速の兆しと受け止められた。市場ではすでに、マクロ景気の減速に伴い、テスラ車の需要が悪化する可能性などが警戒されていた。米国のほか、すでに中国でも10月に販売価格の引き下げを実施している。
 ブローカーの間でも、弱気な見方が相次ぐ状態。2日前にエバーコアISIが目標株価を引き下げたことに続き、21日引け後に強気派のカナコード・ジェニュイティが最新リポートで、テスラに対する投資判断を「バイ」に据え置きつつも、目標株価を304→275ドル(↓10%)に下方修正した。「“宇宙的に”悪いパブリックセンチメント」と「株主基盤の錯乱」を背景に挙げ、「(テスラCEOの)イーロン・マスク氏がイーロン・マスク的なことをやっている」と形容している。
 マスクCEOがSNS大手ツイッターを買収した10月27日以降、テスラ株は下落基調が継続中。マスク氏がツイッターの経営に注力していることが懸念されたほか、景気減速に伴ってテスラ車の需要が悪化する可能性などが警戒されている。ツイッター経営に関しては、マスク氏が18日にフォロワーに向けて「私はツイッターの責任者を辞任すべきか?私はこの世論調査の結果に従う」とツイート。投票に1750万人以上が参加し、57.5%が「Yes」を選択した。マスク氏は後任をみつけ次第、辞任する意向を示している。


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