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2023/03/20 08:50

米国株大引け概況(詳報): 反落、金融システム懸念がくすぶる 無料記事

 先週末17日のNY株式市場は、金融不安がくすぶるなかで売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比384.57ドル(1.19%)安の3万1861.98ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が86.77ポイント(0.74%)安の1万1630.51ポイントとそろって反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も反落し、43.64ポイント(1.10%)安の3916.64ポイントで引けている。小型株を代表するラッセル2000指数は、45.35ポイント(2.56%)安の1725.89ポイントと下げが大きかった。
 シリコンバレー銀行(SVB)の破綻に続き、地銀大手のファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)に対する懸念が拭いきれない状態。JPモルガン・チェース(@JPM/U)など大手11行が16日、ファースト・リパブリックに計300億ドルの預金をすると発表したことがいったん好感されたものの、この日は「支援策は不十分」との見方が浮上している。配当停止を発表したファースト・リパブリックは32.80%安と急落し、他の金融株も連れ安した。リスク回避で債券が買われ、2年債利回りが3.84%(↓0.32ポイント)、10年債利回りが3.43%(↓0.15ポイント)に急低下している。一方、金先物は買われ、産金株のニューモント(@NEM/U)やバリック・ゴールド(@GOLD/U)もそれぞれ5.22%、4.14%ずつ値を上げた。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでも金融セクターのほか、景気敏感セクターの資本財、素材、エネルギーなどに売りが広がった。銀行大手のJPモルガン・チェース(@JPM/U)が3.78%安、USバンコープ(@USB/U)が9.38%安、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が1.69%安、石油大手のコノコフィリップス(@COP/U)が2.08%安と売られている。
 大型ハイテク株が含まれる情報技術、コミュニケーションなどのセクターでは相対的に小幅な下落にとどまった。SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が4.55%安と反落したものの、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)やアルファベット(@GOOGL/U)がそれぞれ1.17%、1.38%ずつ上昇している。


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