詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/05/25 09:51

予想外の1Q黒転でアバクロ31%高、通期ガイダンスを上方修正 無料記事

 24日のNY株式市場では、ファストファッション大手のアバクロンビー・アンド・フィッチ(以下アバクロ、@ANF/U)が前日比31.07%高の30.16ドルと急騰して取引を終えた。足元の好業績やガイダンスの引き上げが好感されている。
 前日引け後に発表された第1四半期(2〜4月)決算は、売上高が前年同期比2.85%増の8億3599万ドルに伸びるなか、純損益が1657万ドルの黒字に転じるという結果で(前年同期は1646万ドルの赤字)、売上高と調整後・希薄化後EPS(非GAAP、0.39ドル)ともに市場予想(それぞれ約8億1442万ドル、約0.00ドル)を上回った。損益分岐点あたりの予想だったが、大幅な黒字を計上した格好だ。既存店売上高が3%増え、市場予想(約1%減)を上回っている。ブランド別の売上高は、ホリスターが7%減の3億9995万ドルに縮む半面、アバクロンビーが14%増の4億3604万ドルに拡大した。
 マージンも改善。粗利益率と営業利益率がそれぞれ55.3→61.0%(↑5.7ポイント)、マイナス1.2→プラス4.1%(↑5.3ポイント)に上昇した。
 会社側は好業績を踏まえ、通期ガイダンスを上方修正。23年度(23年2月〜24年1月)の予想業績に関し、売上高を「前年比2〜4%増(従来予想:1〜3%増)」、営業利益率を「5〜6%(従来予想:4〜5%)」に引き上げている。
 フラン・ホロウィッツ最高経営責任者(CEO)は「23年度は好調なスタートを切った。14%増収を記録した『アバクロ』にけん引され、第1四半期としては過去10年以上で最高の売上高を達成している」とコメントした。複数年にわたる事業のテコ入れが奏功し始めた格好。米現地メディアによると、以前は薄暗くて狭い店舗が特徴だったが、ティーンエイジャーや若者の興味を引くような明るい空間づくりに転換しているという。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース