今週のNY株式市場は、金融引き締め長期化の観測で弱含む流れか。同観測が強まる背景には、米景気の想定外の強さがある。8月のISM非製造業指数は市場予想（52.5ポイント）を大幅に上回る54.5ポイントに上昇し、今年2月以来の高水準を記録した。これにより、年内の追加利上げ確率が40％まで上昇している（9月初は30％）。
　インフレに関しては、このところの原油高も悪材料。WTI原油価格は1バレル87ドル台近辺で推移し、22年11月の水準まで戻した。これを受けて、先週の米10年債利回りは一時4.3％台まで上昇している。
　こうしたなか、今週も重要経済指標（8月のCPIやPPI、小売売上高など）の動向が警戒される状態。来週はFOMCが開催されることもあり、目先は慎重スタンスが強まりそうだ。


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