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2023/05/08 09:49

地銀銘柄が急反発、有力ブローカーは3行を格上げ 無料記事

 先週末5日のNY株式市場では、ここ数日売り込まれていた地銀銘柄が急反発を記録した。パックウェスト・バンコープ(@PACW/U)が前日比81.70%高の5.76ドルと急騰したほか、ウェスタン・アライアンス(@WAL/U)が49.23%高の27.16ドル、ザイオンズ・バンコーポレーション(@ZION/U)が19.22%高の23.76ドル、コメリカ(@CMA/U)が16.76%高の36.44ドルと買われている(ただ、週間では下落。例えばパックウェストは43%、ウェスタン・アライアンスは27%ほど下げている)。
 先週は米地銀の預金流出懸念が蒸し返されるなか、各行がファンダメンタルズ無視で軒並み売り込まれる状態となった。今年3月にシリコンバレーバンク(SVB)やシグニチャー・バンクが立て続けに破綻した後、今月1日にファースト・リパブリック・バンクが当局の管理下に入り、JPモルガン・チェース(@JPM/U)に売られたため。パックウェストについては「次の破綻候補」と噂され、3日に消息筋情報として「身売りや増資の可能性を含む戦略的選択肢を模索している」と報じられた。身売りを模索していないと否定したウェスタン・アライアンスなど、ファースト・リパブリックよりはるかに小さな預金流出を報告した地銀各行が相次いで売り圧力にさらされている。
 こうしたなか、JPモルガンは5日に地銀3行を格上げ。ウェスタン・アライアンス、ザイオンズ、コメリカの投資判断をそれぞれ「ニュートラル」→「オーバーウエイト」に引き上げた(目標株価はそれぞれ46ドル、29ドル、46ドル)。これら3行の株価について「かなり誤った価格にみえる」と分析。投資センチメントが非常に否定的だが、安定した預金動向の報告や規制変更の可能性(預金保険規則の拡大、銀行株空売りの一時禁止など)などが株価上昇の追い風になる可能性があると主張している。


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