今週のNY株式市場は、米利上げ打ち止め観測が後退する中で上値の重い展開になりそうだ。年初から強い基調が続いていただけに、利益確定の動きが出やすい地合いでもある。
　このところの楽観スタンスがやや薄らぐ流れ。先週末（3日）発表された1月の雇用統計で、新規雇用者数が大幅に上振れたうえ、失業率が予想外の低下を示したため、利上げ打ち止め観測が遠のいた格好だ。1月のISM製造業景況指数が大幅に上昇したことも、同観測の後退につながっている。
　企業業績も厳しい。大手ハイテク銘柄の決算が相次いで下振れる中、22年10-12月期のS&P500指数のEPS予想成長率が1月末時点の前年比プラス5％から足元で同マイナス5％減に急低下した。
　なお、7日に予定されるバイデン大統領の一般教書演説では、ウクライナ問題や財政規律、再生可能エネルギーなどが取り上げられる模様だが、市場への影響はそれほど大きくないとみられる。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。