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2022/11/07 08:39

米国株大引け概況(詳報): 5日ぶり反発、10月雇用統計はまちまちな結果 無料記事

 先週末4日のNY株式市場は、幅広く買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比401.97ドル(1.26%)高の3万2403.22ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が132.31ポイント(1.28%)高の1万475.25ポイントとそろって5営業日ぶりに反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500も50.66ポイント(1.36%)高の3770.55ポイントで引けている。
 この日発表された10月雇用統計はまちまちな結果。非農業部門雇用者数が前月比26万1000人増(市場予想:約19万3000人増)と上振れる一方、失業率は3.5→3.7%(市場予想:約3.6%)に上昇した。平均時給は前年同月比で4.7%増(市場予想:約4.7%増)だったが、9月(5.0%増)から伸びが鈍化している。底堅い労働市場が示唆されたため「米金融当局が積極的な利上げを続ける」との意見がある一方、「ペースはゆっくりだが、労働市場が冷え込み始めている」との解釈もあった。主要株価指数は高値で寄り付いた後、中盤に一時マイナス圏まで売られたものの、引けにかけて買い直されている。ドル安となり、業績悪化要因とされていたドル高基調が一服したことも支援材料だった。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。素材や金融、資本財などバリュー株・景気敏感株が買われたほか、大型ハイテク株が含まれるコミュニケーション、情報技術なども上げた。鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が11.50%高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が3.92%高、金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.74%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が3.33%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.85%高と値を上げている。フリーポートマクモランやキャタピラーに関しては、「中国のゼロコロナ政策が緩和される」との観測や「米上場する中国企業の現地会計検査に関し、米上場企業会計監督委員会(PCAOB)の査察官が予想よりも早く終えた」との報道がプラス材料視されている。これにより、中国ADR、中国売上比率の高い米国株の上げも目立った。


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