2022/11/29 11:13
バイオジェン4%安、アルツハイマー薬治験で新たな死亡例
週明け28日のNY株式市場では、医薬品大手のバイオジェン(@BIIB/U)が前営業日比4.34%安の291.90ドルと売られて取引を終えた。開発しているアルツハイマー病治療薬の安全性が疑われていることがマイナス材料だ。
アメリカ科学振興協会(AAAS)が手掛ける科学メディア「Science.org」は27日、バイオジェンがエーザイと共同開発中のアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関し、「治験に参加していた女性(65歳)がこのほど、大規模な脳出血で死亡した」と報じた。「Science.org」が入手した未発表の症例報告データによると、「レカネマブ」との関連が疑われる死亡例は2例目。同薬の安全性に対する疑いが強まっているほか、最終的に規制当局に承認された場合でも、処方されるケースが縮小される恐れが高まっているという。
ただ、米現地メディアによると、エーザイの広報担当者は同報道に対する具体的なコメントを避けた上で、「特定の患者の死因を特定することは困難なケースがある」と指摘。「特に患者が高齢で複数の医学的問題を抱えている場合、急性疾患に対して追加の治療・介入を受けた可能性がある場合はなおさらだ」と主張した。
バイオジェンの株価は9月28日、前日比で約40%高の暴騰を記録。「レカネマブ」に関し、早期アルツハイマー病患者を対象とした第3相臨床試験で「症状悪化の抑制を示した」と発表したことが刺激材料となった。プライマリーエンドポイント(主要評価項目)を達成したため、同薬の開発を主導したエーザイを通じて2023年3月までに、欧米や日本など主要国・地域で承認申請をする方針とされる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
アメリカ科学振興協会(AAAS)が手掛ける科学メディア「Science.org」は27日、バイオジェンがエーザイと共同開発中のアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関し、「治験に参加していた女性(65歳)がこのほど、大規模な脳出血で死亡した」と報じた。「Science.org」が入手した未発表の症例報告データによると、「レカネマブ」との関連が疑われる死亡例は2例目。同薬の安全性に対する疑いが強まっているほか、最終的に規制当局に承認された場合でも、処方されるケースが縮小される恐れが高まっているという。
ただ、米現地メディアによると、エーザイの広報担当者は同報道に対する具体的なコメントを避けた上で、「特定の患者の死因を特定することは困難なケースがある」と指摘。「特に患者が高齢で複数の医学的問題を抱えている場合、急性疾患に対して追加の治療・介入を受けた可能性がある場合はなおさらだ」と主張した。
バイオジェンの株価は9月28日、前日比で約40%高の暴騰を記録。「レカネマブ」に関し、早期アルツハイマー病患者を対象とした第3相臨床試験で「症状悪化の抑制を示した」と発表したことが刺激材料となった。プライマリーエンドポイント(主要評価項目)を達成したため、同薬の開発を主導したエーザイを通じて2023年3月までに、欧米や日本など主要国・地域で承認申請をする方針とされる。
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