28日のNY株式市場は、金利低下を追い風にやや買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比83.51ドル（0.24％）高の3万5416.98ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が40.74ポイント（0.29％）高の1万4281.76ポイントとそろって反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、4.46ポイント（0.10％）高の4554.89ポイントと反発で終了している。ただ、小型株を代表するラッセル2000指数は、8.35ポイント（0.46％）安の1792.81ポイントと続落した。
　朝方は弱含みで始まったが、金融当局者の発言がその後の買いにつながった。「タカ派」として知られるウォラー理事はこの日、「経済を減速させてインフレを2％に戻すため、金融政策が現在、適切な位置にあるとますます確信している」とコメント。利上げサイクルの終了や早期の利下げ転換が期待されるなか、米国債が買われ、2年債利回りが4.73％（↓0.16ポイント）、10年債利回りが4.32％（↓0.07ポイント）と連日で下げている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が上昇。大型ハイテク株を含む一般消費財、コミュニケーションのほか、生活必需品、公益などのセクターが強含んだ。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.51％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.28％高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.08％高、小売大手のウォルマート(@WMT/U)が1.19％高、再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が1.01％高と値を上げている。
　一方、ヘルスケア、金融、資本財の3業種は下落。製薬大手のファイザー(@PFE/U)が1.49％安、クレジットカード大手のビザ(@V/U)が0.47％安、産業部品メーカー大手のイートン(@ETN/U)が1.83％安と値を下げた。


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