詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/11/06 08:49

米国株大引け概況(詳報): ダウとS&P500が5日続伸、利回り低下が追い風 無料記事

 先週末3日のNY株式市場は、主要経済指標の鈍化に伴う金利の急低下を受けて買いが継続する展開。主要指標のダウ平均が前日比222.24ドル(0.66%)高の3万4061.32ドルと5日続伸し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が184.09ポイント(1.38%)高の1万3478.28ポイントと6日続伸で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、40.56ポイント(0.94%)高の4358.34ポイントと5日続伸で終了。50日移動平均線(4347ポイント)を上回った。
 この日発表された10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が15万人増(市場予想:約18万人増)と前月(29万7000人増)から鈍化するとともに、失業率が3.9%(前月比↑0.1ポイント)に上昇し、賃金の伸び(前年比)が4.1%(前月比↓0.2ポイント)に減速するという結果。10月のISMサービス業景況観指数も51.8(前月比↓1.8ポイント)と市場予想(約53)を下回るなど、景気拡大ペースの減速を示唆した。米長期債が3日続伸し、長期金利を代表する10年債利回りが4.57%(↓0.09ポイント)に低下している。市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)は14.91(↓0.75)と下げ基調を続けた。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み上昇(エネルギーのみ逆行安)。素材や金融のほか、大型ハイテク株を含むコミュニケーション、一般消費財、情報技術などが買われた。ガイダンスの下振れでIT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.52%安と小幅に売られたが、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が4.10%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.45%高と値を上げた(SOX指数は2.55%高)。金利低下が追い風になる住宅建設銘柄も買われ、DRホートン(@DHI/U)とレナー(@LEN/U)がそれぞれ4.24%、3.42%ずつ上昇している。
 決算発表銘柄はまちまち。旅行予約サイト大手のエクスペディア・グループ(@EXPE/U)が18.84%高、メディア大手のパラマウント・グローバル(@PARA/U)が15.44%高と買われる一方、ネットセキュリティ大手のフォーティネット(@FTNT/U)が12.35%安、クラウド型財務処理ソフトウェアのビル・ホールデイングス(@BILL/U)が25.19%安と急落している。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース