2023/12/18 09:43
米国株◇週間相場見通し:高値圏で揉み合いか
今週のNY株式市場は、利下げ期待が続く中で全体として底堅く推移しそうだが、高値警戒感で上値が抑えられる可能性もある。
先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り3会合連続で利上げが見送られたほか、来年の複数回にわたる利下げ見通しが示されたため、市場では「利上げサイクル終了の明確なサイン」と受け止められた。これを受けて、先週末の米10年債利回りは節目の4%台を割り込んでいる。
利上げ打ち止めがコンセンサスになる中にあって、足元の経済指標も悪くない。11月の小売売上高は前月比0.3%増と予想(0.1%減)を上回り、週間新規失業保険申請件数も予想より良い内容で着地した。景気悪化の懸念が薄らぐ中、現在のマーケットは再びゴルディロックス(適温相場)の色彩が強まる流れだ。
もっとも、マーケット全体で過熱感が意識され始めているのも事実。先週末のダウ平均が7日続伸するなど(3日連続で史上最高値を更新)、急ピッチの上昇に対する警戒感が強まりつつある。
また、来年の複数回にわたる利下げ見通しが示されたにもかかわらず、FRB高官の一部で金融緩和に対する過度な楽観スタンスをけん制する動きがみられる点にも留意すべき。NY連銀のウィリアムス総裁が「3月利下げを考えるのは早すぎる」と警鐘を鳴らしたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁が「年後半2回の利下げしか想定していない」と釘を刺し、シカゴ連銀総裁も「インフレとの闘いはまだ終わっていない」と戒めている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り3会合連続で利上げが見送られたほか、来年の複数回にわたる利下げ見通しが示されたため、市場では「利上げサイクル終了の明確なサイン」と受け止められた。これを受けて、先週末の米10年債利回りは節目の4%台を割り込んでいる。
利上げ打ち止めがコンセンサスになる中にあって、足元の経済指標も悪くない。11月の小売売上高は前月比0.3%増と予想(0.1%減)を上回り、週間新規失業保険申請件数も予想より良い内容で着地した。景気悪化の懸念が薄らぐ中、現在のマーケットは再びゴルディロックス(適温相場)の色彩が強まる流れだ。
もっとも、マーケット全体で過熱感が意識され始めているのも事実。先週末のダウ平均が7日続伸するなど(3日連続で史上最高値を更新)、急ピッチの上昇に対する警戒感が強まりつつある。
また、来年の複数回にわたる利下げ見通しが示されたにもかかわらず、FRB高官の一部で金融緩和に対する過度な楽観スタンスをけん制する動きがみられる点にも留意すべき。NY連銀のウィリアムス総裁が「3月利下げを考えるのは早すぎる」と警鐘を鳴らしたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁が「年後半2回の利下げしか想定していない」と釘を刺し、シカゴ連銀総裁も「インフレとの闘いはまだ終わっていない」と戒めている。
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