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2023/11/16 09:26

10月のPPIは前月比0.5%低下で下振れ、ガソリンの値下がりが影響 無料記事

 米労働省労働統計局は15日、10月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス、2009年11月=100)を発表し、季節調整後で前月比0.5%低下したことを明らかにした。小幅な上昇を見込んでいた市場予想(↑約0.1%)に反して大きく下落した格好。コロナ禍初期の2020年4月(↓1.2%)以来の下落幅を記録している。また、前年同月比では1.3%上昇。前月(↑2.2%)から鈍化し、こちらも市場予想(↑約1.9%)を下回った。
 食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコアPPIは前月比で0.1%上昇(市場予想:↑約0.2%)。前年同月比では2.9%上昇したが、9月(↑3.0%)からやや鈍化している(市場予想は↑約2.8%)。
 値下がり基調は主に商品から来ている。カテゴリー別では、最終需要向けサービスが横ばいだった半面。最終需要向け財が前月比で1.4%低下した。最終需要向け財のうち、食品とエネルギーがそれぞれ0.2%、6.5%ずつ下落している(労働統計局によると、10月PPI低下の約8割はガソリン価格が15.3%下落したことによるもの)。
 毎月9営業日に発表されるこの統計は、商品やサービスの国内生産者が出荷時に得た販売価格の経時変化を平均化したもの。消費者物価指数(CPI)が買い手側からの視点で測定していることとは対照的に、PPIは売り手側の視点から測定している点が異なる。PPIの調査品目は約1万点に上り、ほぼすべての財が含まれるが、サービスについては国勢調査対象の約72%にとどまる。


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