15日のNY株式市場は、インフレ指標の下振れなどを受け、ハイテク株を中心に幅広く買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比349.89ドル（0.88％）高の3万9908.00ドルと続伸したほか、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が231.21ポイント（1.40％）高の1万6742.39ポイントと3日続伸で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、61.47ポイント（1.17％）高の1万6742.39ポイントと続伸で終了。主要3指数が軒並み最高値を更新した。
　朝方発表された4月の消費者物価指数(CPI)は前月比↑0.3％（市場予想：約↑0.4％）と下振れ、前年比でも↑3.4％（市場予想：約↑3.4％）と5月の↑3.5％から鈍化。コア指数は前月比↑0.3％、前年比↑3.6％と市場予想に一致し、ともに5月（それぞれ↑0.4％、↑3.8％）から減速した。4月小売売上高も下振れたため、CMEの「FedWatch Tool」で9月利下げの期待が高まりつつあることが相場の追い風。利下げ後ずれの懸念が後退するなかで、長期金利を代表する10年債利回りは4.34％（↓0.10ポイント）に急低下した。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み上昇（一般消費財のみほぼ横ばい）。なかでも情報技術（2％超）やヘルスケア、公益などのセクターで上げが目立った。半導体関連が買われ、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.58％高、半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が4.07％高、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が4.25％高と値を上げている（SOX指数は2.88％高）。また、目標株価が引き上げられたIT機器大手のデル・テクノロジーズ(@DELL/U)が11.21％高と買われたほか、サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピューター(@SMCI/U)が15.81％高、データセンター向け機器のバーティブ・ホールディングス(@VRT/U)が5.95％高と急伸した。
　金利低下で住宅建設銘柄も高い。DRホートン(@DHI/U)が6.47％高、レナー(@LEN/U)が5.25％高、パルト・グループ(@PHM/U)が5.07％高と値を上げた。




内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。