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2023/11/07 09:20

3Q減収赤転でディッシュ37%安、ユーザー流出が痛手 無料記事

 週明け6日のNY株式市場では、衛星放送大手のディッシュ・ネットワーク(@DISH/U)が前営業日比37.43%安の3.44ドルと暴落して取引を終えた。足元業績の悪化が嫌気され、1998年以来、約25年ぶりの安値水準に落ち込んだ格好だ。
 この日発表された第3四半期(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比9.54%減の37億451万ドルに縮むなか、純損益が1億3918万ドルの赤字に転落するという結果で(前年同期は4億1223万ドルの黒字)、売上高、希薄化後EPS(マイナス0.26ドル)ともに市場予想(それぞれ約38億1800万ドル、約0.07ドル)を下回った。ユーザーの流出が痛手。有料テレビ加入者数は884万人(うちDISH-TVが672万人、SLING-TVが212万人)にとどまり、第3四半期だけで約6万4000人減った。無線通信事業も苦戦し、加入者数が750万人(第3四半期:22万5000人の純減)に落ち込んでいる。減収にもかかわらず、総費用が2.12%増えたことも赤転につながった。
 経営不振のなか、同社のエリック・カールソン最高経営責任者(CEO)が11月12日付で辞任する意向を示した。ディッシュの取締役会は、年内の合併完了を目指す同業エコースター(@SATS/U)の現CEOハミッド・アカバン氏を兼任でディッシュの後任CEOに指名する方針を示している。
 業績不振を受け、一部のブローカーは先行きに警鐘を鳴らした。例えばモフェットネイサンソンは最新リポートで、「ディッシュが今後数年以内に倒産する恐れが圧倒的に高い」と述べたほか、「今回の決算はその流れを加速させる可能性が高い」との見解を示している。


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