今週のNY株式市場は、利下げ先送り観測の再浮上で上値が重い展開となりそうだ。金融緩和の期待が薄らいだのは、先週末（7日）発表された5月の雇用統計で、労働市場の堅調さが改めて確認されたことが要因。新規雇用者数が27.1万人増と予想（18万人増）を上回ったほか、平均時給も4月から伸びが加速する中で予想を上回った。これを受けて、大手金融グループ各社が相次いで利下げ見通しを引き下げている（現時点のコンセンサスは「11月FOMCの一回だけ」との見方が支配的）。こうした中、先週末の10年債利回りは4.4335％に跳ね上がった。
　今週予定されるFOMCにも警戒感が高まりそうだ。政策金利が据え置かれるはずだが、最近の各種統計を見る限り、FOMCメンバーのFF金利見通しが上方修正される可能性もあろう。


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