今週のNY株式市場は、米国の対外強硬姿勢や先週末に発生したクラウド・ストライクによるシステム障害の悪影響が警戒される中で上値の重い展開が続きそうだ。
　投資センチメントは足元で悪化。◇米政権が対中半導体規制の強化に向けて、ASMLや東京エレクトロンなどの製品の対中輸出制限を検討していること、◇トランプ氏が台湾に対し「防衛ただ乗り」批判を展開したことーーなどが嫌気され、高値警戒感が強まっていたハイテク銘柄が軒並み利益確定売りに押される流れだ。また、◇米国が中国のロシア支援について、銀行にも制裁をかけると伝えたこと、◇ＥＵが中国のバイオ燃料に対するアンチダンピング課税を導入したことーーなどにより、対中規制の強化が経済全体に与える影響も警戒されている。
　今週はまた、主要企業による4-6月期決算の発表が相次ぐ点にも注意を要する。テスラやテキサスインスツルメンツ、アルファベットなどハイテク主力が多く含まれるため、それらの結果によっては相場が乱高下する可能性もあろう。


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